伊豆大島ダイビング攻略ガイド
東京から約2時間で行ける伊豆大島は、ベテランダイバーに人気がありながらも、初心者でも十分に楽しめるダイビングスポットです。この島は独特な溶岩地形と豊かな海洋生物が魅力で、年間を通じて様々なダイビング体験ができます。このガイドでは、伊豆大島でのダイビングの魅力、アクセス方法、必要な装備、そして島特有のルールや注意点について詳しく解説します。
© 2025 PAPALAGI DIVING SCHOOL
伊豆大島の魅力
多様なダイビングスポット
秋の浜、野田浜、ケイカイ、王の浜、トウシキなど様々なスポットがあります。特に秋の浜は島を代表するメインスポットで最も人気があります。
初心者にも優しい環境
代表的な秋の浜でも、オープンウォーターダイバーが十分楽しめる地形があり、初心者でも安心して潜ることができます。
24時間ダイビング可能
ポイントによりますが、伊豆大島では24時間潜ることができます。伊豆半島と違い、ナイトダイビングの制限が少ないのが特徴です。
火山島ならではの地形
伊豆大島は火山の島としても有名で、水中には溶岩が作り出した独特な地形が広がっています。これがダイビングの大きな魅力の一つとなっています。
豊かな海洋生物
秋の浜では、水深5メートル程度の浅い岩場から砂地が広がる深い場所まで様々な環境があり、多様な海洋生物を観察することができます。生物派も地形派も満足できる島です。
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伊豆大島へのアクセス方法
飛行機
調布から定期便が出ており、1日2便運行しています。片道13,800円で、所要時間はわずか30分です。
東海汽船を利用するのが一般的です。竹芝または熱海から出港しており、竹芝からは約1時間45分、熱海からは約45分で到着します。
器材持ち込みの注意点
飛行機利用時、ダイビング器材を持ち込む場合は追加料金がかかることがあります。具体的には、重さ20kg以上またはキャリーバッグの3辺の合計が120cm以上の場合、超過料金が必要になります。それより小さい荷物であれば無料で持ち込めます。
船の運行時間の季節変動
ダイバーにとって重要な情報として、夏と冬で船の出港時間が大きく異なります。夏は熱海発の船が昼過ぎに出港することがあるため、初日にダイビングを計画している場合は竹芝発の船を利用した方が良いでしょう。一方、冬は竹芝発よりも熱海発の方が早く島に着くため、時間を有効に使えます。事前に東海汽船のホームページで時刻表を確認しておくことをお勧めします。
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天候と海況の注意点
伊豆大島は島であるため、天候や海況の変化に特に注意が必要です。ダイビングを計画する際は、以下の点に留意しましょう。
事前の天候確認
台風などの悪天候では、島に渡れてもダイビングができない場合や、帰りの船が出ない可能性があります。事前に天気予報を確認しておくことが重要です。
船の運行判断
東海汽船は運行するかどうかの判断を当日にしか出しません。微妙な天候予報の場合は、予約している現地ダイビングショップに相談するのが良いでしょう。
海況の変化
島の海は変化が非常に大きいのが特徴です。伊豆大島は相模湾の中央に位置し、黒潮の影響を受けるため、季節だけでなく一日の中でも水温が急激に変わることがあります。

夏でも朝は25℃あった水温が、潮の変化で突然20℃に下がることもあります。5℃の水温差は体感的に大きいので、ウェットスーツで潜る場合でもフードベストなどの追加装備を持参することをお勧めします。
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伊豆大島の安全ルール

シグナルフロートの必携
最も重要なルールとして、シグナルフロートの携帯が義務付けられています。一人一つのシグナルフロートが必須で、これを忘れたり持っていなかったりすると潜ることができません。「知らなかった」という言い訳も通用しません。
伊豆大島ダイビング連絡協議会
島のガイドたちが協力して運営している「伊豆大島ダイビング連絡協議会」があり、安全にダイビングを行うための安全要項を設けています。これらのルールはインターネットで確認することができます。現地の人々の努力によって自己防衛の体制が整っているので、訪れるダイバーも協力して安全を確保することが大切です。
「みんなで守って安全を作る」という意識を持ちましょう。
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必携装備品
シグナルフロート
前述の通り、伊豆大島でのダイビングでは一人一つのシグナルフロートが必須です。これは絶対に忘れてはならない装備品です。
ダイビングライト
伊豆大島では特にライトが重要です。ナイトダイビングはもちろん、岩陰の生物を観察するためにも必要です。また、ロスト予防のグッズとしても役立ちます。岩陰には様々な生物がいるので、探索に欠かせない装備となります。
フードベスト
水温の急激な変化に対応するため、ウェットスーツで潜る場合でもフードベストなどの追加保温装備を持参することをお勧めします。
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伊豆大島のダイビングスポット
秋の浜
島を代表するメインスポットで最も人気があります。エントリーは沖に突き出した岩場からジャイアントストライドで行います。水中は手前が水深5メートル程度の岩場が広がり、遠くには砂地も広がっています。様々な深度が取れるため、多様な生物を観察できます。
野田浜
伊豆大島の人気スポットの一つで、独特な溶岩地形を楽しむことができます。初心者からベテランまで楽しめるポイントです。
ケイカイ
ダイナミックな地形が特徴のスポットで、溶岩が作り出した独特な景観を楽しめます。
エントリー・エキジットの特徴
伊豆大島のダイビングスポットでは、エントリーやエキジットに特徴があります。例えば秋の浜では、エキジットは梯子が組んであり、フィンを脱いで上がる必要があります。機材を背負ったまま上がるため、体力を要します。各スポットでは、水深や地形が変化に富んでいるため、様々なコースを取ることができます。これにより、初心者からベテランまで、それぞれのレベルに合わせたダイビングを楽しむことが可能です。
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季節ごとの伊豆大島の魅力
夏季
水温が上昇し、最も快適にダイビングを楽しめる季節です。ただし、水温の急激な変化に備えて、フードベストなどの追加装備を持参することをお勧めします。
冬季(年越し・1〜2月)
伊豆大島の海の魅力が最も際立つ時期です。年越しには水中でカウントダウンを行うイベントがあり、大盛り上がりになります。1〜2月には圧倒的な魚影に囲まれる景色に遭遇できる可能性が高まります。
「大晦日ギリギリで入ってカウントダウン。水中で盛り上がって、上がったら年が明けている。良いお年をって言いながら入って、上がってきたら明けましておめでとう。」
冬季のダイビングではドライスーツの使用が必須となりますが、その分だけ特別な体験ができます。東京から約2時間でこのような素晴らしい海を満喫できるのは、伊豆大島の大きな魅力です。
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初心者向けアドバイス
伊豆大島は「上級者向け」というイメージがありますが、実際には初心者でも十分に楽しめるダイビングスポットです。以下のアドバイスを参考に、安心して伊豆大島でのダイビングを楽しみましょう。
1
現地ショップに相談する
初めて伊豆大島を訪れる場合は、現地のダイビングショップに相談することをお勧めします。天候や海況の判断、適切なポイント選びなど、専門的なアドバイスを受けることができます。
2
必要な装備を確認する
シグナルフロートやライトなど、伊豆大島で必要な装備を事前に確認し、準備しておきましょう。レンタルできるものもありますが、自分の装備を持参する方が安心です。
3
水温変化に備える
伊豆大島の海は水温変化が大きいため、それに対応できる装備を準備しましょう。夏でもフードベストなどの追加保温装備があると安心です。
4
島のルールを尊重する
伊豆大島ダイビング連絡協議会が定めるルールを尊重し、安全なダイビングを心がけましょう。特にシグナルフロートの携帯は絶対に忘れないようにしてください。

初心者の方は、まず秋の浜などの比較的穏やかなポイントから始めることをお勧めします。経験を積みながら、徐々に他のポイントにも挑戦していきましょう。
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まとめ:伊豆大島ダイビングの魅力
伊豆大島は、東京から約2時間という近さにありながら、豊かな海の世界を体験できる素晴らしいダイビングスポットです。火山島ならではの独特な溶岩地形と多様な海洋生物が織りなす水中景観は、初心者からベテランまで魅了します。
島特有のルールや注意点はありますが、それらを理解し尊重することで、安全に楽しいダイビング体験ができます。特にシグナルフロートの携帯は絶対に忘れないようにしましょう。
季節によって異なる魅力があり、特に冬季の年越しダイビングや1〜2月の豊かな魚影は、伊豆大島ならではの特別な体験です。
「凄くいい海なんでぜひ楽しんでください」
伊豆大島の魅力
  • 独特な溶岩地形と豊かな海洋生物
  • 初心者からベテランまで楽しめる多様なポイント
  • 24時間ダイビング可能な自由度
  • 季節ごとの特別な体験
    (年越しダイビングなど)
伊豆大島でのダイビングは、適切な準備と現地のルールを守ることで、安全に素晴らしい体験ができます。東京から近い距離にありながら、まるで南の島のような豊かな海を楽しめる伊豆大島へ、ぜひ足を運んでみてください。
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